カナダ

カナダ:バンクーバー

西川 桂子(にしかわ けいこ)

職業…翻訳者、ライター、記者
居住都市…バンクーバー(カナダ)

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 カナダ政府が9月28日に狂犬病の発生が多いとみなされる国から動物の入国、輸入を禁止しました。

 対象となっている国は、中国(本土)、アフガニスタン、ウクライナ、インド、ロシア、イラク、イランをはじめ約100カ国。

 国内の犬や猫などの動物を守るための措置ということですが、戦禍の中にあるウクライナや情勢の安定しないアフガニスタン、犬を食用にすることがある中国からなどが含まれていることで、これらの国で保護活動を行っている団体から猛反対がありました。


2022年2月にはアフガニスタンから保護された犬たちがカナダに(アフガニスタンの動物保護団体のTwitterより)

2022年2月にはアフガニスタンから保護された犬たちがカナダに(アフガニスタンの動物保護団体のTwitterより)

 一方、獣医の団体などはカナダ政府の決定を支持。

 報道のよると昨年7月以降、カナダに持ち込まれた犬のうち二匹で狂犬病が確認されたそうです。二匹ともカナダ到着前に狂犬病の予防接種を受けていたのにかかわらず、その後、発症しています。

 結果、これらの犬と接触があった49人に急ぎ、ワクチンを接種しました。

 日本の厚生労働省のウェブサイトにも「狂犬病は一旦発症すれば効果的な治療法はなく、ほぼ100%の方が亡くなります」とあります。狂犬病は間違いなく恐ろしい病気です。

 確かに危険なことは分かります。輸入禁止もやむを得ないのかもしれません。

 一方、カナダに海外から連れ込まれる犬や猫の中には、保護犬や保護猫も多いといいます。保護団体は禁止措置開始までにできるだけ多数の保護犬、保護猫を入国させるため懸命な努力を行っていました。

 犬や猫は人間にとって最も身近な動物の代表的存在。戦争や人間の身勝手な扱いに翻弄されることなく、生まれた国や地域で幸せに生きることができると理想です。

 そんな時代が早くくるといいですね。





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タグ:保護犬

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