世界中の動物たちが標本になった「ベルン自然史博物館」
2024.08.25 up
ベルン自然史博物館の入り口。ゾウのロゴが目印
世間が夏休みの頃、特に夏休みの予定がなかった我々が出かけた先は、首都ベルンの街にある「自然史博物館(Naturhistorisches Museum Bern)」。
自然史博物館はベルンで一番古いミュージアムだそうで、190年ぐらい前にできたそう(1832年開館)。数百万点もの展示品を誇り、内部もかなり広い作りになっています。
標本制作に用いられる道具の数々も展示されていました
訪れた日は夏休み期間&週末ということもあり、特にファミリー層や小学生ぐらいの子どもたちがたくさんでした。
この博物館は主に、世界中の動物たちの剥製標本をジオラマ式に展示しています。
個人的に興味深かったのは、動物を剥製にする過程や道具なども詳しく紹介されているコーナーがあること。
剥製一つにしても時間と技術が必要なのだろうな、と想像はしていましたが、想像以上に大変そうだと思いました。メンテナンスも必要ですしね。
ここまで動物の剥製標本を作る&コレクションするのはスゴイと思いました。
またここには動物や鳥の剥製のみならず、化石などの展示もありました。
内部はかなり広く、ジオラマ式の展示になっています(画像はアフリカコーナー)
しかし何といってもこのミュージアムで一番人気なのは、セント・バーナードのバリー号の剥製でしょう。
スイス西部ヴァレー州の山岳地帯はグラン・サン・ベルナール峠(標高2470メートル)に11世紀からある修道院で飼われていたので、その名がついたセント・バーナード犬(フランス語のサン・ベルナールを英語読みしたもの)。
バリー号(1800~1814)は、救助犬として活躍していた間に40名もの人命救助をしたことで、スイスでは英雄的な存在です。
救助犬を引退した後は、余生をベルンで送りました。
動物たちの骨を紹介するルームも。クジラたちの骨は迫力あります
バリーが1814年に他界した後剥製にされたのですが、当時は剥製技術がまだ発達していなかったので、かなりお粗末なものだったのだとか。
その後1923年、剥製師ゲオルク・レプレヒト氏(1887~1968)によって見た目が良いバリーになりました。
スイスで有名な伝説のセント・バーナード「バリー号」の剥製
剥製たちが当然ながらリアルなので、動物園に来たかのような錯覚を覚えるミュージアムでした。
◆ベルン自然史博物館(Naturhistorisches Museum Bern)
Bernastrasse15
3005 Bern、Switzerland
ウェブサイト/https://www.nmbe.ch/en
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