メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコの女性は古くからの風習で「15歳になったら成人のお祝いをする」行事、キンセアニェラをします。ほとんどの場合は女性ですが、もちろん希望すれば男性もすることができます。

 綺麗な言い方をすれば「身体的に大人の仲間入りをするのだから、社交界デビューをして皆さんに知ってもらいましょう」の意味ですが、現実としてはその昔「もう大人になったんだからさっさと嫁に行きなさい(その相手を探すため)」と口減らしのためでもあったと言うことです。

 今ではその理由も薄くなり、日本人の七五三と成人式の間のようなものと考えて良いでしょう。


 教会での特別な礼拝で祝福を受けた後、たくさんの招待客を呼んで、食べて踊ってのパーティー。主役の15歳の女性はまさに「お姫様」となり、きらびやかなドレスに趣向を凝らした会場のセッティング、同級生などから選んだ「取り巻き男子(チャンベロン)も着飾り、最近では大人気のKーPOPの振り付けを取り入れるなどしてお姫様をもてなします。


お姫様の周りにチャンベロンを従えて登場

お姫様の周りにチャンベロンを従えて登場

 その後、本人の希望やご家族のお財布状況により「リムジンカーレンタルで市内を巡る」オプションも追加可能。お酒こそ提供されませんが、やっていることはほぼ大人のパーティーピーポーと同じ。


こんな田舎町に不釣り合いな感じのリムジン

こんな田舎町に不釣り合いな感じのリムジン

 ちなみにこの費用、いわゆる6ポケット(ご両親と双方の祖父母)から捻出されるのですが、その額にびっくり。質素な食事メインのパーティだと100人で数十万円。キラキラな会場やリムジンを借りてギンギラにド派手にやるともうあっという間に数百万円が吹っ飛ぶそうです。「一人だけの結婚式」とも呼ばれるように人生の大きな節目。親御さんも痛むお財布を抱えながら、嬉し泣きのイベントです。



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