フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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工業地区は、企業や公共団体に分売され、今もなお使用されている

工業地区は、企業や公共団体に分売され、今もなお使用されている

 バルセロナ1の大富豪と言えば、サグラダ・ファミリアの建設の資金提供をしたグエル家であろうか。
19世紀後半から20世紀前半、繊維産業を基盤にして経済の発展期であったカタルーニャ地方の新興ブルジョワでした。

 先日、コロニア・グエルという人口757人の町を訪れました。
かつて、実業家エウセビ・グエルによって、バルセロナ市内に在った繊維工場を移転し、従業員のための集落を造ったところです。
そして 独自の社会・経済を持つ町となったのです。


労働者のための住宅であった。現在私有住宅

労働者のための住宅であった。現在私有住宅

 注目したいのは、グエルが労働者のために生活環境改善・向上に努めたところです。

 教育・文化 そしてレジャーにアクセス可能であること、住宅は他のコロニーのように密集した団地にしたくはないという願いを持っていたのです。

 その上、彼は華麗な建築で彩ることを望み、建築家たちに斬新なデザインの設計を依頼したのです。


半地下のみの未完成で終わった教会堂は、ガウディの最高傑作と建築家は評する

半地下のみの未完成で終わった教会堂は、ガウディの最高傑作と建築家は評する

 教会を担当したのが、独創的な建築家として有名なアントニ・ガウディでした。
この時、ガウディは有名な逆さ吊り模型の実験に夢中になったのです。
*現在、サグラダ・ファミリア地下に模型が展示してあります


優れた大工による、数々の軒蛇腹の装飾が目を引きました

優れた大工による、数々の軒蛇腹の装飾が目を引きました

 学校、病院、劇場、文化センター、消費共同組合などの施設の殆どが、彼のアシスタントによるもので、町全体がガウディの影響が色濃く現れて、独特な雰囲気です。


広場にあるエウセビ・グエル像が、町を優しく見守っています

広場にあるエウセビ・グエル像が、町を優しく見守っています

 町は静かで、きっと以前と変わらない空気が流れています。

最後にガウディの散歩道(工業地区から地下礼拝堂に続く道)を歩き、この土地を振り返ると…
『他人への思いやり』が、人生の成功につながる大切なカギなのだという思いで、いっぱいになりました。


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