堂々たる「不法占拠」
2011.10.13 up
不法占拠者による、この建物正面を覆い尽くすアートは必見!
皆さん、「不法占拠」という言葉をご存知でしょうか?
日頃の生活に無関係な言葉と感じていましたが、パリに来ると、現実で目にします。
誰も住んでいない建物やアパートメントを、例えばアーティストらが不法占拠して、アトリエやギャラリーにして、活動の拠点にしてしまうのです。
*芸術家に限らず、ホームレスの場合もあります。
彼らを追い出す行為は「皆に平等に屋根を与える」フランスの精神に反することで、「非合法」行為であるとして強制的に退去を求められません。
日本より違法性がかなり低いのです。
場合により合法化されることも有り、家主が泣き寝入りすることは稀ではありません。
フランスは、日本人の思考では、理解し難いことが多いです。
彼らのアートの下には、重厚そうな立派な建築物が顔を覗かせている
建物所有者は、彼らを退去させるのに嫌気をさし、彼等ごと売りに出す場合があります。
家賃を払ってくれないので、所有していても仕方がないというわけです。
ですから、安価に設定されます。買主は、それを承知で買います。
その後、勿論、出て行かせるために最善を尽くすわけですが、裁判沙汰で年数を要します。
正門に描かれた絵の中に、「東西南北」の文字まで見える
ところで、59番地入口ドアには、漢字が絵の中に入りこまれていました。
彼らの中には、中国人もしくは日本人がいるのだろうか?
リヴォリ通り59番地は、地上階に彼らのブティックまである
ここの住人は、階下に自分たちのアートを飾るスペースまで 堂々とオープンしています。
パリ一の目抜き通りRivoriに、店を構えるのは、通常大変なことです。
これは、行政が合法化したに違いありません。
通常アーティストは、個展初日に開会式(イノギュラシオン)を開き、知人などを招待し、作品のお披露目会をします。勿論、通りすがりの人も大歓迎です。
さて、彼らもアーティスト。ここでは、毎週土曜日にドンチャンドンチャンとイノギュラシオンと題して、パーティーが行われるのです。
彼らのパーティーは、地元の住人の間では有名です。
あなたも一歩、踏み入れてみませんか?
パリのアーティストの世界へ ようこそ。
正門を良く見ると、「いらっしゃいませ」「ようこそ」と書かれてある!
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