ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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真夏のブラジル、サンタクロースは汗だく

真夏のブラジル、サンタクロースは汗だく

 ブラジルの今年のクリスマス商戦。マスコミは「昨年比、売り上げが落ち込むのは確実」と報道しているが、本当か。そう思いながら12月7日、サンパウロ市内の2つのショッピングセンターを訪れた。


 高級ブランド商品販売店が多い『ジャルジン・スール』。通常、センター内の店は午後2時から開く。その1時間後なのに活気がない。買い物紙袋を下げた中年夫婦は「きょうだいへのクリスマスプレゼント。半袖シャツを買った。イブ寸前にはまた値段が上がるから」と話す。店頭前の人の往来はまばらだ。
 一方、庶民的な『プラザ・スール』は大にぎわい。ソファに座るサンタクロースの助手をしていたサンドラさん(20)は、「親子がサンタクロースとの記念撮影を目当てに遊びに来る。混雑しているが、買い物客は少ないようです」という。


 ブラジルでは年間を通じてクリスマス前が商店の最大の稼ぎ時。年越しの金は持たない的なブラジル人。12月初めに支払われる1カ月分のボーナスを、年末までに全部使う人も珍しくない。皆、「何とかなる」の楽観主義で人生を楽しんでいる。最終週の21日から一気に持ち直すか。


 連邦政府は来年の国内総生産(GDP)の伸び率を2%から0・8%に下方修正した。1~11月の自動車生産台数は15%減の313万台。基本金利は11・75%、為替レートは1米ドル≒2・61レアル(いずれも10日現在)へ。今年の貿易収支は赤字に転落した。当分、ブラジル経済の好転は望めそうもない。


 毎年、イビラプエラ公園内に飾られる巨大クリスマスツリー。「スポンサーが付かず、当市が費用を負担する」との『フォーリャ・デ・サンパウロ』紙の記事。まさかと思って現場に行くと、11日現在、まだ建設中だった。景気低迷はツリー製作にも影響を及ぼしている。


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