オランダ人の国民性の特徴の一つとして「合理的」ということがあると言われています。つい最近、筆者の周辺でもそう感じられた出来事があったのでお話しさせてください。

　筆者の娘がクラスメートの誕生会に招待されたのですが、招待状に「プレゼントはこちらをご参照ください」というような感じで下のサイトのURLが書かれていました。

　実はこの「Lijstje.nl」というサイトは、さまざまなイベント（結婚や誕生日、赤ちゃんのお祝いなど）の際、パーティーの主役が欲しがっている商品をリストアップできるシステムです。祝われる側の本人（または親）がリストを作ります。「もし当人が欲しがってもいないモノをプレゼントしたら、お金も思いも無駄になる。欲しがっているモノを贈るのが一番」という合理的な考えに基づいています。

　このリストから直接購入することはできないのですが、このリストで「どのオンラインショップに在庫があるか」という情報は照会できます。しかも値段の比較もできるのです！

　招待客の誰かが「私はこれを贈る」と決めてボタンを押すと、他の人は選択できなくなります。合理的だし、自分の贈りたいものを押し付けずに相手の気持ちを優先する思いやりのあるシステムでもありますね。

　余談ですが、数カ月前に筆者の娘が誕生日パーティを主催した時はリストを作成しませんでした。そのため、招待客のうちの一人のお母さんが代表になり、みんなでお金を出し合って「一つの大きなプレゼントを贈る」ということをしてくれたのです。「大勢から大して欲しくないモノをもらうよりいいでしょ？」と言われました。

　代表者が事前に娘の趣味や好きなものをヒアリングしてくれて、購入前には母親である筆者に「こういうモノでよいと思うか」の打診もありました。オランダ人のこういう合理的な考え方を、改めて面白いと感じる出来事でした。

参照ページ：https://www.lijstje.nl/

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