8月14日、オランダのLisseという街出身のデニス・フェルバースさん（28）は、マレーシアの王女と結婚されました。欧州のオランダと、東南アジアのマレーシアをつなぐ結婚。しかも一般市民と王族の結婚だったので、その報道は瞬く間にオランダ国内を駆け巡りました。

　オランダ国内メディアでは1カ月ほど前から結婚に関する報道がなされていたので、筆者もその間にお二人のなれそめなど知ることができました。

　オランダ人のデニスさんは、もともとはサッカー選手としてキャリアをスタートさせました。しかし、心臓に問題があり、数年でサッカー選手を断念せざるを得なくなります。そして20歳の時に東南アジアに旅立ち、モデルとしての活動をスタートさせたのでした。オランダの報道では、「東南アジアのトップモデルとして活躍していた」そうです。

　そんな彼がマレーシアのアミナ王女（Tunku Tun Aminah Sultan Ibrahim）と出会った場所はカフェなのだとか。イスラム教徒である王女との結婚を果たすため、デニスさんは2015年にはイスラム教に改宗し、現在ではDennis Muhammad Abdullahと改名もされています。信仰と名前を変え、結婚準備に2年かけたデニスさんの根気に敬意を表したいです。

　余談ですが、お相手のアミナ王女はイスラム教徒ですが髪を覆うスカーフを着用しないことで知られています。王族でありながら、古い慣習にとらわれない王女。そんなエピソードからも、先進的で芯の強い女性なのではないかと想像できます。

　われらがオランダも王のいる王国であり、現国王ヴィレム・アレキサンダーのお妃であるマキシマ王妃も実は外国出身。父親はアルゼンチンの農場経営者兼政治家でもあったという名家出身ではあるものの、王族には縁のなかったマキシマさん。そんな彼女も、言葉や国籍、父親のかつての政治的な黒い疑惑などさまざまな障害を乗り越え、今ではオランダ国民から愛される王妃として立派に公務を果たされています。

　もしかしたら、マキシマ王妃の例を目の当たりにしていたからこそ、Dennisさんも異国の王女との結婚に踏み切れたのかもしれませんね。デニスさんとアミナ王女の末永い幸せをお祈り申し上げます。

参考記事：Nederland is een royalty rijker: Dennis uit Lisse trouwt dochter Maleisische Sultan
https://www.volkskrant.nl/buitenland/nederland-is-een-royalty-rijker-dennis-uit-lisse-trouwt-dochter-maleisische-sultan~a4511163/
Nederlander die met Maleisische prinses trouwt, ontmoette haar in café
https://www.rtlnieuws.nl/nederland/nederlander-die-met-maleisische-prinses-trouwt-ontmoette-haar-in-cafe
Dennis trouwt vandaag met zijn Maleisische prinses
http://jeugdjournaal.nl/artikel/2187983-dennis-trouwt-vandaag-met-zijn-maleisische-prinses.html?ext=html

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