アートは生活の一部?ロンドンのアート
2011.11.27 up
フランスにいながら、このところロンドンに関する事ばかりで申し訳ないのですが、これで最後にしようと思います。
今回ご紹介したいのはロンドンの美術館です。
ロンドンにはミュージアムやギャラリーがたくさんあります。
しかもすごいのは、大きい美術館のほとんどが無料で入場できるということです。
展示物が他の国の美術館に比べ、引けをとっているというわけではありません。
ナショナルギャラリーには世界史が苦手な私も一度は資料集で見た事があるような絵画もたくさんあり、思わずはしゃぎすぎてしまうほどでした。
私はモダンアートが好きなのですが、工場を改修して作ったというTATEモダンも7階まであり、時間が許すならば何時間でもそこにいられるという程の広さとクオリティの高さでした。
本当に至るところにギャラリーがあり、散歩の途中でちょっと寄ったり、お昼休みに少しだけ覗いたりと、もはやアートは生活の一部になっているようでした。
こういった事に詳しい友人によりますと「芸術に対する支援システムの違い」というものがあるそうです。
わかりやすい例を挙げると、アメリカは民間から支援金を募る型、フランスは政府が予め比較的大きな予算を組み、分配するという型、イギリスはその中間型、そして日本は利用者からの入館料で賄うという型をとっているそうです。
ナショナルギャラリー前での一枚、賑わっています
こうした事が影響してか、こちらにいると「芸術」への敷居がかなり低いように思われます。
例えば、日本だとある程度その道に精通している人でないと、芸術を「趣味」だとか「好き」だとか言うと申し訳ないような気持ちになるのですが、こちらの人は「興味がある」という程度でも堂々と「映画鑑賞が趣味だ」と言えるような雰囲気があります。
ひとりひとりの可能性や機会、もっと大きなことを言えば、多様な生き方を肯定するといった意味でも、芸術支援のあり方というのは今後重要なテーマになってくるのかもしれませんね。
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