四川省ガンゼ･チベット族自治州のダンバ（丹巴）に行って来ました。成都からおよそ370Km、よく整備された道をバスで10時間。5,000～6,200ｍの山々が連なる四姑娘山を眺めながら、海抜1,800ｍのダンバに到着します。

ダンバはチベット語でロンタク、「岩の上の街」を表します。海抜がそれほど高くなく、川沿いの山間に位置するなど自然環境にとっても恵まれています。四方は緑、緑、緑。野菜も果物もたくさん採れます。長期滞在する機会があるなら絶対ダンバにしたいと思ったくらい気持ちの良い場所です。

人口はおよそ6万人。貴族の末裔ギャロン･チベット族が暮らしています。

ここは美人が多いことで有名なんです。日本でいう秋田美人のように、ダンバ出身の美人さんを指す言葉は「ダンバ美女」。ダンバの人みんなの自慢です。寧夏の西夏王朝滅亡のときに逃げてきた貴族がダンバに住み着き、その血筋で美人が多いということです。

残念ながら今ではダンバ美女さんたちはほとんどが九寨溝などへ働きに出てしまっています。

そして、ダンバの魅力はなんといっても独特な造りの建物です。山のあちこちに高い石造りの塔とお城のような家が散らばっています。この塔は隋・唐の時代に作られたもので、中が空洞になっていて、
てっぺんまで梯子で登ることができます。戦いの時に見張りなどに使われたそうです。

家は白い壁にカラフルな窓枠が収まって、とても可愛らしい。どの家庭にも畑があって、丁寧に手入れされていました。辛い物好きな四川省らしく花山椒の木があちこちに植えられていいます。果物もたくさん植わっていました。梨が美味しいらしいです。

チベタン地域はチベット自治区を含めてどこもそれぞれ面白いですが、行きやすさ・環境のよさ・美しさなど総合的にみると、まずはダンバに行くのをお勧めします！いかにもチベタンな気合の入った地域とは少し違うけれど、穏やかでとっても居心地の良い場所です。伝統的な家を旅行者のために改造した宿泊施設もあるので楽しい滞在になるはずです。

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