トランプ当選を受けて〜メルケルこそが最後の望み
2016.11.22 up
「米大統領選でトランプ氏が当選したことは、ドイツにも大きな衝撃を与えています。独メディアはトランプが当選して以来、連日トランプ反応について報じています。今後の世界を悲観視する中、「トランプが大統領になった今、我々ドイツが国際社会の責任を引き受けなければならないだろう」といった分析が多く、なるほどと思わされます。私の周囲の友人達は「ブレクジットに続いてトランプ当選だなんて、アングロサクソンはもうおしまいだね」などと話しています。
そんな中、トランプ当選が却って有利となっているのがメルケル首相です。昨年夏以来、難民政策でEU諸国やドイツ国内、さらには与党内からも激しく批判されてきたメルケル首相ですが、トランプの当選以来、「メルケルこそが民主主義の最後の望み」、「メルケルよ、米国の役割を引き受けよ」といった論調が強まっています。
ポピュリズムが支持を受けているのはドイツもまた然りで、ここ2、3年の地方選挙では極右系の新党、AfDが色々な連邦州で議会入りを果たしています。それと同時にメルケル首相が率いるキリスト教民主同盟の支持率は低下しており、来年の連邦議会選挙に向けてメルケルが自身の政党の首相候補になるかどうか、まだ確定していません。しかしトランプが当選した今、首相候補者はメルケル氏以外にいないという見方でほぼ固まっています。与党キリスト教民主同盟が来年の選挙でも第一党で勝利した場合、メルケル氏は首相を続投することになります。」
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タグ:トランプ
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